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憎めない旦那の習性

うちの旦那さんは、一人暮らしをしたことがない。

唯一親元を離れたのは、大学時代の一年間だけ。姫路の寮で生活をしていた。

だから人生のほとんどを、実家で過ごしてきた旦那さんと結婚することには正直、不安もあった。

「きっと家事はやらない(できない)だろうな…」

そう諦めていたのだけど、いざ暮らしてみると、これが意外にもできるのだった。

洗い物はするし、洗濯もする。(しかもわたしより丁寧)

黙っていても「今日ゴミの日やんなぁ?」と言って、出しに行ってくれる。

これだけ出来たら上出来ではないだろうか。嬉しい誤算だった。

しかしいいときばかりではなく、もちろん空回りすることもある。

それは昨日のこと。

「風呂、ためといたで」

先にシャワーを浴びた旦那さんが、次に入るわたしのために、浴槽にお湯を張っておいてくれた。

お風呂がわいたことを知らせる音楽が流れると、わたしは洗面所へと向かい、

勢いよくお風呂のドアを開ける…

すると視線の先に飛び込んできたのは、温かい湯気が沸き立つ浴槽…ではなく、空っぽの浴槽だった。

「おいよ!!!( ;∀;)」

そう、旦那はあろうことか、栓をせずにお湯をためていたのだ。

わたしの叫び声を聞き慌てて飛んでくると

「あー、すまんすまん!!笑 これ、ブログに書いてええで!」

そう言って全裸で立ち尽くすわたしを尻目に、ゲラゲラ笑いながらお湯を張りなおすのだった。

実はこの「お湯たまってなかった事件」、もう3回目くらいになる。

”140ℓのお湯が…あぁもったいない…(´;ω;`)”

もったいないけど、どれだけ悔やんでもあとの祭り。光熱費は旦那が払ってるし、まぁ憎めない。

また、去年のわたしの誕生日のこと。

「今晩はピザでもとろうか」そう言って夜の食事について話していると…

「あ、でもオレあれ食べたいわ!ゴーヤのサラダ!」

ゴーヤのサラダとは、わたしが作る料理の中でも特に旦那が気に入っているメニュー。

“ん?わたしの誕生日なのに、わたしが作るの?…え?(@_@)”

「うん!ピザもとるけどそれだけ作って!!」

お…おう。。。(。´・ω・)?

結局わたしは、おもてなしを受けるはずの自分の誕生日に、なぜか自炊をしたのだった。

でも、「美味しい」「好き」と言われちゃ、憎めないよね…

それでも映画に行きたいと言えばしぶしぶ連れて行ってくれるし、大嫌いな海に行きたいと言えばこれもしぶしぶ一緒に入ってくれるし、釣りがしたいと言えば、やっぱりしぶしぶ道具を用意してくれるのだった。

出不精でマイペースで、休みの日は放っておくと定位置から微動だにせず一生寝ているような人だけれど、結局やることはやっているから憎めない。

「いい旦那さんね」なんて、

わたしも言ったり言われたりもするけれど、完璧な人間なんてそもそも存在しないし「ここはいいけどここはダメね」というところが必ずしもみんなあるわけで、

夫婦っていうのは多分、そういう日ごろのマイナスを上回る補填をほどよい塩梅で投入しながら

“プラマイちょっとプラ”みたいな感じでやり過ごしているに過ぎないのだと思う。

いかに憎まれることなく、お互いに「てへぺろ」で許されるかが、夫婦生活の長さには問われるのだろう。

「紡ぎ屋」の藤本沙紀です。2017年3月に東京から淡路島へ移住し、フリーライター・制作ディレクターとして活動しています。

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