diary

つわりのフルボッコに泣いた、私の妊娠初期

現在18週に入り、ようやくマタニティライフを楽しむ余裕も出てきたので、今回は妊娠初期のつわり体験について書き記しておこうと思います。自分がもし二人目を妊娠したとき、感覚を思い出せるようにと、これから妊娠を考える人にとっても参考になれば嬉しいです。それではどうぞ。

妊娠の喜びも束の間。すぐに襲い来るつわり

-妊娠 5週5日目。

その日はなんとなく朝から胃がムカムカしていたのですが、まさかそれがつわりだとは思わず、朝も昼も普通に食事をとり、家で仕事をしながら過ごしていました。夜になり、夕飯の支度をしていたときのこと…。急に胃の奥から何かがこみ上げ、ダッシュでトイレへ。「これがつわりか…!」と、瞬時に悟ったのを覚えています。

すぐさま旦那さんに報告。しばらくして帰宅した旦那さんの手には、ゼリーやヨーグルトでいっぱいになった袋が握られていました。

コンビニの棚にある全ての商品を買い占めて来たそうです…

一般的につわりがはじまるのは、5週目(妊娠2ヶ月)からとされています。妊娠に気付き出すのもその頃なので、”つわりで妊娠が発覚…!”なんて方が多いのもその理由なのだそうです。(テレビドラマなんかでも、急に吐き気を催し「まさか妊娠…?!」なんていう展開をよく見ますよね)

このときの私も、まだつわりに対してそんな甘っちょろい知識程度しかなかったので、「これで私もすっかり妊婦ね^^」なんて悠長に喜ぶ余裕すらありました。まさかそれが、地獄のはじまりだとも知らずに…

つわりのフルボッコに涙した夜

つわりは大きく分けて、「吐きづわり」「食べづわり」「匂いづわり」「唾液づわり」「眠りづわり」の5種類があります。症状は下記のようにそれぞれ異なります。

  • 「吐きづわり」・・・何をしていてもとにかく気持ちが悪く、常に吐いてしまうつわり
  • 「食べづわり」・・・空腹になると吐き気を催し、常に何かを食べていないといられないつわり
  • 「匂いづわり」・・・反応してしまう匂いに対して、吐き気を覚えるつわり
  • 「唾液づわり」・・・常に唾液が止まらず、またその唾液のせいで吐き気を催してしまうつわり
  • 「眠りづわり」・・・何をしていても眠い状態が続くつわり

私は主に「吐きづわり」「食べづわり」「匂いづわり」「唾液づわり」の4種のつわりに悩まされました。吐きづわりからはじまったつわりでしたが、徐々に他のつわりの症状も増えていき、何がなんだか分からず本当に辛かったのを思い出します。ちなみにそのときの心境はこんな感じ。

「え、まってまって、聞いてない(-_-;)汗汗 これが安定期まで続くとかまじムリなんですけど…」

そう、妊娠は「聞いてない」ことばかりの連続。とにかくつわりなんて初めての経験で、何をどうしたら良いのかが分からない最初の1~2週間は本当に辛く、さらに同時に夏風邪もこじらせてしまった私は、つわりだけでなく止まらない咳と微熱にも苦しみ、「妊婦がこんなに大変だなんて聞いてない…!!(´;ω;`)ウッ…」と妊娠早々、枕を濡らす夜が続いたのでした…。(妊娠すると免疫力が下がるので、風邪をひきやすくなります。気を付けてね。)

つわりを制するには、タイプとリズムをつかむことが大事

代表的なつわりの症状でよく聞くのは「炊き立てのお米の匂いが気持ち悪い」とか「朝起きていちばんが辛い」という声。しかしつわりというのは本当に人それぞれ症状が異なるため、まずは自分のつわりのタイプとリズムをつかむことがなにより大事だと実感しています。

私の場合、日を追うごとに4種類のつわりのタイプであることが判明し、朝がいちばんマシだということが分かりました。逆にしんどいのは午後からで、ピークは夕方から夜8時ぐらいまでの時間帯。必然的に夕飯の支度はできなくなったため、旦那さんには食事はしばらく各々で取ることをお願いしました。

出来合いや冷凍食品、コンビニメシばかりで身体の冷えも気になったので、ときどき薬膳カフェの「KUNCAFE」さんにお世話になっていました。

生活面では水回りの匂いが苦手になり、水に近づくととにかく吐き気がしていました。洗面所、お風呂場も気分が悪く、妊娠前はお風呂大好き人間でしたが、つわりがはじまってからはシャワーで素早く済ませることに必死。排水溝の匂いなどにも敏感になっていたので、洗濯や掃除などは本当に苦行でした。ちなみに買い物も一苦労。スーパーは色々な食材や匂いに耐えなければならないので、かなり恐怖でした…。

しかしそんな中でも、生活はしなくてはならないし、仕事もこなさなければなりません。

そこで、自分のつわりのタイプやリズムをつかんできたら、ただ苦しみに打ちひしがれるのではなく、早急に対策を練ることをおすすめします。

まずは、妊娠すると食べ物の嗜好が驚くほど変わるので、「いま自分は何なら食べられるのか、何なら飲めるのか」を探すこと。わたしは妊娠前、甘いものが大好きでしたが、妊娠した途端、全く欲しなくなりました。代わりにしょっぱいものなど、味の濃いものばかりを食べるようになりました。そもそもつわり中は四六時中気持ちが悪いのですが、私は「食べづわり」もあり、おなかが空くとさらに吐き気を催すため、こまめに何かを口にするようにしていました。(小腹が空く夕方には決まってシーチキンマヨネーズのおにぎりをチャージ)

飲み物に関しては、以前は基本的に水とコーヒーだけで生きていましたが、つわりがはじまってからは水が飲めなくなってしまいました。コーヒーはカフェインレスやノンカフェインもありますが、最初の頃は見るだけでも気持ちが悪くなった…

妊娠してすぐにカフェインレスを箱買いしたもの、すぐにつわりがはじまって結局1本も開けられずにいたコーヒー…

いちばん苦しんだのがこの飲み物問題で、妊婦で体温が高い上に、季節は夏。のどはいつも以上に乾いているのに、安定して飲める飲み物がなかなか見つからず本当に苦しみました。ちなみに最初の頃はグレープフルーツジュース頼りで、水にはレモンを入れれば飲めるようになりました。それからお茶はほうじ茶やウーロン茶系は匂いがダメで、緑茶なら飲めることが分かりました。(でも、飲めたと思ったらやっぱり飲めなくなることもある)そんな感じであらゆる飲み物を試していたため、一時は冷蔵庫の中が飲みかけのペットボトルだらけになったこともありました。(笑)

仕事もこれからいちばん忙しくなるという時期の妊娠発覚&つわり。取材もたくさんありましたが、可能な限り体調の良い午前中に組んでもらい、1日がかりの日には、つわりグッズを常にバッグに忍ばせていました。

私のつわりグッズ。このアイテムも、色々試して選ばれた精鋭たちです。

移動中はずっと口に含み、昼食が遅くなる場合は、食べづわり対策に小さなおにぎりを握って一緒に持ち歩くようにしていました。

ちなみに最後まで長引いたのは、「唾液づわり」。これがまた地味に辛く、一生唾液が溢れ出てくるので、本当に気分が悪いです。ペットボトルを常に携帯し、そこに吐き出して過ごす人もいるそうですが、私はその行為自体がさらなる吐き気を催しそうだったので、飲み物を飲んでごまかしていました。(だから常におなかはちゃぷちゃぷ)

こうして自分に合った方法でなんとか乗り越えた約2ヶ月のつわり生活も、胎盤が完成する安定期を目前に、ようやく終わりを迎えたのです。

辛いときは辛いと言う。周りを頼ることが命を守る。

正直、最初の頃はかなり甘くみていたつわり。初産のはじめて尽くしで余計に辛く感じたのもあると思いますが、改めてつわりは、一人の力では乗り越えられるものではないと実感しています。

仕事面でもある程度のご迷惑はかけてしまうし、パートナーの協力も不可欠です。

日本には安定期を迎えてはじめて妊娠を報告する習慣がありますが、私は早めに伝えることが自分やお腹の中の赤ちゃんを守ることに繋がると思っています。特に私は個人事業主のため、他に仕事をしてくれる代わりはいません。

現に新規の制作物が2件はじまるという段階でつわりがはじまってしまったので、クライアントさんにはすぐに妊娠したこと、つわりがはじまってしまったことを伝えました。幸いにも「体調優先で」とさまざまご配慮をいただきながらスケジュールを進めていけたので納期もズレることなく終えることができましたが、もし伝えず無理をしていたら、何が起こっていても不思議ではなかったと思います。

とある友人の妹さんも、妊娠したことを伝えずにいつも通り仕事をしていたら、重い荷物を散々持たされ流産したと聞きました。そうやって取り返しの付かない事態になってしまっても、全ては自己責任です。(※妊娠初期の流産はほとんどが染色体異常によるものだと言われていますが、それでも後に後悔となる行動は避けたいものです)

それに、つわりのありなしに関わらず、妊娠をした時点で以前のような身体ではありません。ホルモンの影響で疲れやすく、集中力も短くなり、おなかも張りやすいです。以前はできていた「あともうちょっと…!」すら効かない身体になります。(私の場合、ちょっと無理をするとすぐに熱を出していました)

自分と赤ちゃんを守るためにも、辛いときは辛いと伝える。できないことは無理をせず伝える。

職場にも同じ経験をしている先輩ママさんが少なくとも一人くらいはいるはずですし、男性でも、奥さんのそういう姿を見てきている人は必ず理解してくれます。

なのでつわり中は無理をしない。どうか自分と赤ちゃんを第一優先に過ごしてくださいね…!

「紡ぎ屋」の藤本沙紀です。2017年3月に東京から淡路島へ移住し、フリーライター・制作ディレクターとして活動しています。2020年に島の男性と結婚し、2022年には第一子を出産。ワーママとして日々、奮闘中。